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空焚きを振り返って① 自己採点

今回は、空焚きを終えての感想など書いてみます。
まあ、私の個人的なものですが。

正直今回の空焚き作業は私的にはイマイチという結果に。
点数にすると100点満点中40点くらいですかね。
というのは、今回の空焚きの目的は大まかに言うと2つあり、1つは乾燥、もう1つは温度を上げてみるということだったと思ってます。
結果的には最後まで乾燥目的に焚いただけで、温度を上げるには至らなかったわけで、そういう意味で目的の半分が行えなかったということになり、-50点。
もう-10点は、乾燥作業自体も完了できなかったから。
せめて乾燥しきってくれればよかったんですけどねぇ(汗)。


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空焚きを振り返って② 温度の推移

今回は、空焚き時の窯内の温度の推移の報告。
青字が予定温度、赤字が実際の温度です。
  
8/7   09    20    26    (着火・焚き口前で焚き火を始める)
      10    30    26
      11    40    26
      12    45    27
      13    50    27
      14    55    28
      15    60    28
      16    65    28
      17    70    27
      18    70    28    (火を焚き口に近付ける)
      19    70    28
      20    70    29
      21    70    30    (火を窯内へ移動させる)
      22    75    34
      23    80    37
8/8   00    85    39
      01    90    38
      02    95    40
      03   100    40
      04   105    42
      05   110    44
      06   115    43
      07   120    44
      08   125    44
      09   130    49
      10   140    52
      11   155    52
      12   170    54
      13   190    54
      14   210    56
      15   230    58
      16   250    55
      17   270    59
      18   290    61
      19   310    60
      20   330    64
      21   350    62    (焚き口狭める)
      22   370    63
      23   390    72
8/9   00   410    72
      01   430    72
      02   450    76
      03   470    77
      04   490    75
      05   510    78
      06   530    78
      07   550    77
      08   570    93
      09   590    88
      10   610    90
      11   630    87
      12   650    94
      13   670    94
      14   690    96
      15   710    95
      16   730    94
      17   750    97
      18   770    96
      19   790    97
      20   810   102
      21   830   104
      22   850   114
      23   870   113
8/10  00   890   129
      01   910   157
      02   930   127
      03   950   127
      04   970   125
      05   990   145
      06  1010   152
      07  1030   150
      08  1050   161
      09  1070   142
      10  1090   131
      11  1100   139
      12  1100   137    (薪の投入を止める)
      13  1000   140    (焚き口を塞ぐ・空焚き終了)
      14   900
      15   800
      16   750
      17   700
      18   650

予定の温度と実際の温度を対比してみると、全く意図した結果にならなかったことがよくわかります。
予定の温度は、あくまでも一応の目安であり、もともと状況を見ながら温度を上げていく予定でしたので、実際の温度が違うカタチになることは全然問題ないのですが、問題は最高温度です。
予定、そして目標、希望は1100度くらいまで温度を上げることだったのに対し、実際は160度止まり。
実は、数分ですが200度を超えた瞬間もあるのですが、いずれにしろ全く温度は上げれずに終わったカタチです。


空焚きを振り返って③ 乾燥作業について

空焚きを振り返って② 温度の推移』 において具体的な数字を出して温度を上げれなかった旨書きましたが、今回はそうなった要因と感じたことについて書いてみます。

温度が上げれなかった最大の要因は、単純に乾燥が進まなかったからです。
予定の温度は出していましたが、これは他の同様の実験を参考にしてとりあえず出してみたものでした。
もともと他の実験とは窯の大きさや形状、壁の厚さ、乾燥期間、材質、などいろいろ違うわけで、状況によって焚き方は臨機応変に考えて行くことになっていました。

実は、実験に協力してもらっている陶芸家の方には、「乾燥が進まないうちは温度は上げないほうがいい」 と言われていて、ほぼ乾燥が完了したのを確認するまでは温度は上げないことにしました。
乾燥が終わらないうちに温度を上げてしまうと、窯に対するダメージが大きく、剥落や亀裂、最終的には崩落をまねく危険性が高まるそうです。

結局足掛け4日間の空焚きの間は、窯から上がる水蒸気は収まらず、乾燥を終えることができなかったため、温度を上げることができなかったわけです。
そのため 『空焚きを振り返って① 自己採点』 では、 「100点満点中40点」 と書きました。
目的の半分である温度を上げる作業ができず-50点。
そして乾燥も完了できなかったので-10点、というわけで。

とはいえ、乾燥作業だけでいうと50点満点中40点ということは、100点満点中80点ということになり、これはかなり高得点ということになりますね。
つまり、私的には乾燥作業自体はそれなりに成功したと思っています。
乾燥しきれなかったことは残念ですが、無理をせずじっくり乾燥に専念したのは良かったんじゃないですかね。

ただ反省というか、考えなきゃならないことはいくつかありました。
たとえば自然乾燥の期間について。
もう少し自然乾燥の期間をおけば、同じ空焚き時間でも乾燥は終えられたかもしれず、温度を上げる実験も行えたかもしれません。
逆に、じっくり乾燥焚きすれば自然乾燥を短くしても大丈夫なようなら、乾燥焚き期間を長くとることよって窯作りから焼成実験までの期間を短縮できるかもしれないわけで、一考の価値アリかも?
まあ、今回の実験は中世の窯の復元がメインテーマですので、その当時どういう風に窯が作られていたか推察し、可能性が一番高い方法を選ぶべきではありますが。

それから、空焚き時の温度について。
それなりに順調に乾燥焚きできたとは思いますが、その温度が適正だったかどうか実はよくわかんなかったりします。
なにしろこういう作業をしたことのある人が実験参加者の中にいるわけではありませんので。
陶芸家の人たちも、皆現在使用している窯は耐火レンガ製ですし、土窯に関しては未知の領域です。
と言っても、普段から土と火に深く関わっている方たちのアドバイスはすごく重要なわけですが、あくまでもそれらのアドバイスやなんかを基にして推測し行っているカタチなので、実際にベストな温度でやれたのかはわかりません。
もう少し温度が高くても大丈夫だったのか?
その場合、乾燥にかかる時間は大幅に短縮できるものなのか?
或いは、もう少し低い温度のほうが適正で、今回の温度では窯に負担がかかりすぎたということはないのか?
どうなんでしょうね?

ただ温度に関しては、いいわけも1つ。
これは、 『空焚きを振り返って② 温度の推移』 の補足にもなりますすし、また、温度を上げれなかったもう一つの要因になるのですが、窯内の温度を正確には測れてなかった可能性があります。
実際にはどうだったか証明できないですが、火を焚いている実感としてはもう少し温度は高かったのではないかと思われます。

原因として考えられるのは温度計(熱電対)の長さ。
壁の厚さとほぼ同じ長さの温度計を使用したため、壁の温度に近い数値が出たのではないのかと考えられます。
温度を感知するのは先端部分であり、そこが少し出ていれば大丈夫かと思っていましたが、もう少し出さなければならなかったのかもしれません。

080815-1.png

本番の焼成実験の時には新たに長い熱電対を入手し、それを使用する予定ですので、同様の焚き具合で全く違う数値が出るようであれば、今回の温度推移は実際の窯内の温度を測れていなかったということになるのではないかと思います。
そんなわけで計測された温度が正確ではない疑念もあり、乾燥が進まなかったというのが1番にありましたが、そういう状況で窯内の温度を上げるのは危険だという判断も実はありました。

まあ、温度計の正確な使い方を理解してないことしかり、乾燥にかかる時間を見通せなかったこともしかり、単純に知識や経験のなさが原因の失敗は当然反省すべき点です。
しかし、こればっかりはやってみないとわからないこともありますし、仕方ないかなと思ったりもします。
そこから学び、次に生かせればいいんじゃないかな?
と気楽に考えるのは責任のないものの浅墓な考えですかね(笑)。


空焚きを振り返って④ 不安要素

今回は、空焚きに温度を上げれなかったことによる懸念というか不安に思っていることなどを書いてみたいと思います。

空焚きを振り返って② 温度の推移』 にのせた温度推移表の青字の部分、つまり、予定していたというか目標にしていたというか、そういう温度を見てもらえばわかりますが、先日の空焚きではできれば1000度以上の高温に1度上げてみたいと思っていました。
しかし、結局前述した通り乾燥が完了せず上げることができませんでした。
個人的にはせっかく窯の温度も上がっていることですし、もう2~3日ほど空焚きを延長できたらいいなとは思っていましたが、皆の都合もありますし、予定の日程で実験を終了した次第です。
まあ、仕方ないとは思っていますが、ちょっと残念でした。

その上で私が個人的に思ったことを適当に書いてみます。
あくまでも私が勝手に思っていることなので、大したことじゃないこともあるかもしれませんがご了承を。

●窯の焼き締めについて
高温で窯を焼き固めることができたなら、乾燥しただけの状態よりは窯の強度は上がると推察されるため、単純に強度強化を期待していました。
しかし、温度が上げられなかったことにより、その効果を期待することができなくなり、そのへんちょっと残念。
地面から染み出てくる水分に対しても、焼き締めたほうが影響が少なそうだと思ってましたし、そのへんも不安。

●温度上昇時の窯の状態について
温度が上がると窯がどういうふうに状態が変化するのか確かめたいと思っていました。
今回の我々の実験に近いような古窯復元の実験の場合、窯体が維持できず破損、崩落、焼成中止などになるのは、だいたい温度上昇時とのこと。
実際我々も昨年の第1回焼成実験では火が入ってから崩落しましたしね。
まあ、昨年の場合は温度上昇以前の問題でしたが(笑)。
そんなわけで、できれば今回1度高温に上げてそれに耐えうるかどうか確かめておきたかったのですが、結局本焚き時にぶっつけ本番みたいになっちゃいましたのは、正直最大の不安要素だったりも。

●窯の能力の見極めについて
前評判としては、窯の傾斜も緩く煙突もないこの形状では温度は上がらないという意見がかなり多かったりしました。
そこでできれば今回の空焚きで、本当に温度が上がらないのか、それとも上がるのか、上がるにしても上がりにくいものなのか、そんなことも確かめておきたかったですね。
本焚きでのスケジュールもそういうデータがあれば組みやすいですし、上がらないようであれば何らかの改良や工夫などが必要になるかもしれませんので。

●窯焚きのシュミレーションについて
実験の参加者には、陶芸家の方や珠洲焼研修生の方などもいますが、私を始め大半は素人です。
実験の指揮を執る学芸員氏も知識的なものは豊富でも、実際の窯焚きとなると未経験ですし、けっこう頼りない感じ(笑)。
特に、今回は木蓋法による焚き方だとか、戻し還元だとか、聞いててあまりよく分からない技法なんかもあったりして(私的にはですが…)、できれば1度シュミレーションしときたかったというのが正直なところ。
まあ、陶芸家の方の指示に従っておけばいいと言えばいいわけですが、陶芸家の方にしても今回のような窯を焚くのは初めてとのことですし、また、通常一般的な窯でも数度焚いてその窯のクセなどを把握していくものらしいですので、そういう意味でも1度シュミレーションしといたほうが良かったのではないかと思うのですが。

という感じで、いろいろ不安が残りました。
まあ、うまくいけばこの窯を何度か焚くことになるでしょうし、これらは初窯で試し、そのデータを以後につなげるということでいいのでしょうが、今度の本焚きで失敗した場合、実験の継続そのものが難しくなる可能性もないわけではないので、できればできるだけ不安要素は取り除いておきたかったですね。


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