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珠洲焼とは

前回から始まった実験報告ですが、実験の対象である 『珠洲焼』 について簡単に説明したいと思います。

『珠洲焼』 の“珠洲” は地名です。
現在珠洲を名乗ってるのは珠洲市。
知ってる人はそんなにいないんじゃないかと思いますので、まずその説明から。
珠洲市は石川県にあります。
石川県は↓ここです。

ishikawakenn.png

そして、その中の能登半島の先端部分の↓ここに珠洲市があります。

      suzushi.png

住めば都でいいところなんですが、いかんせん仕事がないのが玉にキズ。
年々過疎化が急激に進む僻地というのが実状の市です。

そんな珠洲市と旧珠洲郡(現鳳珠郡)で、昔作られていた焼き物が 『珠洲焼』 です。
地名と同じく 『珠洲焼』 もまた一部マニアの方しか知らないんじゃないかと思いますが、以後お見知りおきください(笑)。


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珠洲焼の歴史

今回は珠洲焼の歴史を大まかに。

珠洲焼は、12世紀後半(平安時代末期)に生産され始めています。
当時開始され始めた荘園の経営とともに始まった可能性が高いとのこと。
その時に、瀬戸内地方の東播系窯や、東海地方の常滑窯・渥美窯から技術伝播があったものと考えられています。

製品は、海上輸送により広く流通され、14世紀に最盛期を迎えました。
北陸の各地や日本海沿岸の東北、遠くは北海道まで運ばれ、日本列島の1/4を商圏にするまでに至ったそうです。
現在ではハンデとなる半島最先端部という立地条件も、この頃には焼き物という重量物を運ぶのには、海上輸送のしやすさという点で利便性が高かったようです。

しかし、15世紀後半(室町時代後期)には急速に衰退し、まもなく廃絶しました。
戦国の世に入り荘園領主の力が衰え、流通圏が確保できなくなったことと、他の地方の窯の生産性の向上についていけなくなったことがその理由と考えられています。

rekishi.png



珠洲焼の特徴

今回は珠洲焼の特徴について。
正直私も正確に理解してるかはあやしいですが、一応。

珠洲焼は、須恵器の技法を受け継いでいます。
具体的には、粘土紐を巻き上げ、叩きしめて成形し、 「還元炎燻べ焼き」 で焼き上げるカタチです。
「燻べ焼き」 とは、火を止める段階で密閉し酸欠状態にする技法で、これにより製品は青灰色、灰黒色になります。
釉薬は使いませんが、焼成中に降りかかった灰が熔けて自然釉の役割を果たすことが多く、独特の美しさが出たりすることがあります。

まあ、ムズカしい説明になっちゃいましたが、要は珠洲焼は黒っぽい色をしてるのが特徴です。
鮮やかな色彩や派手さはありませんが、渋く落ち着いた美しさがあります。
まあ、このへん美しいと感じるかどうかは個人差があるとは思いますが(笑)。

器の表面には形成の時に生じる右下がりの叩き目や綾杉文、櫛目波状文、各種の刻文や刻印などが施されています。
そういうのも、素朴な味わいがあるような、ないような。

甕や、壷、鉢などの日用品が多く焼かれていましたが、その他に経筒や仏神像、水瓶などの宗教儀礼に使うものや、魚網のオモリなど、いろいろなものが作られていたようです。

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珠洲焼の現在

今回は現在の珠洲焼について。

15世紀末に廃絶した珠洲焼きですが、近年復活しています。
窯や作成工程は近代化されていますが、やっていることは同じであり、作品としてはしっかり再現されているのではないかと思います。
最初は少数だった陶工の方たちも、最近ではかなり増えていますし、それなりに盛んになっている様子です。

昔と同じく、甕、壷、鉢なども作られていますが、そのほか、花器、酒器(徳利、ぐい飲み、お猪口)、湯呑、茶器(抹茶碗、茶入れ、急須)、ビアカップ、コーヒーカップ、皿、水差し、箸置き、灰皿などいろいろなものが作られています。
美術工芸品としての側面もありますが、実用品としても作られているわけです。
まあ、原価がかなりかかるため、正直実用品としては高価な感じになりますが、なかなか趣があっていいですよ。

ちなみに↓は、私が中学生くらいから愛用しているご飯茶碗です。
叔父さんが焼いてくれたもので、お気に入りでした。
とはいえ、最近はこれじゃ足りず、どんぶりでご飯を食べちゃったりしてますが、それでも時々使ってます。
一般的には、ビアジョッキが評判いいようです。
泡が細かくなって口当たりが良くなるということで。

070921.jpg

ちなみに、珠洲市には珠洲焼に関する施設がいくつかあります。

●珠洲焼資料館
歴史的な古陶などいろいろ展示されています。

●珠洲焼館
現在活動中の陶工の方たちの作品が販売されています。

●珠洲市陶芸センター
珠洲焼作家になるための研修が行われています。
また、陶芸教室で焼き物体験もできるようです。

その他にも、珠洲焼を体験できる窯元がいくつかあるようですし、興味のある方は1度体験してみるのもおもしろいかもしれませんね。


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