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第1回焼成実験を振り返って① 自己採点

今回の焼成実験を振り返っての感想など書いてみます。
例によって、あくまでも私の個人的なものですが。

正直私的には大成功です!!
点数にすると100点満点中90点くらいですかね。
まあ、自画自賛みたいになっていますが、個人的にはホントそんなふうに感じています。

今回の焼成実験において私的に目標として注目していたことは、大きくは3つありました。
それは、温度、窯の維持、作品の出来です。
この3つの要素がけっこうイケていましたので、大成功と考えました。
次回から、ちょっとだけ詳しくそのへんを綴ってみたいと思います。


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第1回焼成実験を振り返って② 温度

●温度について

温度を上げることが出来るのか?
つまり、この窯の性能みたいなものですが、まず第一にそこに注目していました。

以前にも書きましたが、今回復元したこの窯の 「傾斜も緩く煙突もない形状」 では温度は上がらないというのが専らの前評判でした。
そのため実験のテーマの1つに 「1200℃に満たない温度でも長時間焼けば作品は焼き上がる」 ということを実証してみるということがあったくらいです。
そうは言っても、少なくとも1000℃~1100℃くらいには温度を上げないとお話にならないわけで、温度が上がるのか上がらないのかは実験の成否の1つのポイントであったと思います。

しかし、結果的には軽く1200℃到達しちゃって、逆に拍子抜けといった感じです。
まあ、記録された温度計のデータ的には1200℃は超えていませんが、瞬間的には何度も超えていましたし、燃焼室近くでは1200℃のゼーゲルコーンも溶倒しているわけで、とりあえず1200℃には到達してるのは間違いありません。

また、この1200℃という温度もここがマックスとうものではなく、あくまでも意図的にキープした結果の数値であり、手ごたえとしては上げようと思えばまだいくらでも上げれるという感じです。
無論、際限なく上げれるということはないですし、窯の状態も温度を上げれば上げるほど倒壊のリスクは高まるとは思いますが。

そんなわけで、最長10日間焚くことも視野に入れて行った焼成でしたが、温度が上がってしまえば、あまり長く焚くのも燃料の無駄にもなりますし、今回は少し早めに切り上げることになったんです。
正直、あまりにスムーズに温度が上がってしまい、温度が上がらないことを前提に行っていた実験の主旨からもちょっとズレちゃった感じで、逆に予想外だったですね。

とは言え、これはうれしい悲鳴と言ったところ。
今回の窯が、少なくとも陶器を焼ける性能があるということは立証できましたし、私的には大満足の結果です。


第1回焼成実験を振り返って③ 窯の維持

●窯の維持について

温度を上げたとき窯体を維持出来るのか?
温度を上げることが出来ても、結果崩落してしまっては元も子もないですからね(笑)。

窯体についても、今回の作り方・材質・形状では維持することは出来ないとほとんどの研究者や陶芸家の方々に言われていました。
実際昨年の実験では崩落していますし、正直維持出来ない可能性もかなり高いのではないかと思っていました。
それだけに、窯体を維持出来るか出来ないかということは、実験の成否の1番のポイントだったと思います。

結果は、大きなヒビは見られるものの、何とか崩落せずに済みました。
また、内部的にも大きな剥落やなんかも見られず、ほぼ維持出来たと言っても過言ではないと思います。
そんなわけで、1番の成否のポイントはクリア出来ました。
正直、1200℃まで温度を上げ窯体を維持出来ただけで、私的には実験は成功だと思っています。

まあ、欲を言えば、もう少しだけ温度を上げてみたかったってのはありますが(笑)。
あと50℃。
1250℃を超えたあたりから珠洲の土では作品が崩れてきだすとのことですし、あまり上げ過ぎるのはナンセンスですが、窯体の力みたいなものを確かめておきたかったってのはあります。

それと私的には、いつかこの窯を撤去するときには、崩落するまで温度を上げてみる実験をしてみたいのですね。
この窯はどれくらいまで温度を上げれる性能を持っているのか?
どれくらいの温度まで耐えられる構造なのか?
実に興味深いところです。
まあ、そんな実験は行われないとは思いますが(笑)。


第1回焼成実験を振り返って④ 作品の出来

●作品の出来について

作品の焼き上がりについては、今回に限り付帯要素です。
正直、温度の上昇と窯の維持が成功の最低ラインのハードルでしたので。

とは言え、古窯の復元実験ではありますが、あくまでも焼き物の窯を作っているわけで、当然中の品物が焼けて初めて本当の窯と言うことが出来ますし、うまく焼ければ焼けるほどその窯の能力を立証出来るってのもありますので、真に実験の成功を示すには、作品をうまく焼けるかどうかも重要な要素です。
また、珠洲古窯の復元を行なっているわけですから、珠洲焼っぽい焼き上がりになってくれるほうが、より成功と言えるでしょう。

実験という要素以外でも、せっかく中に入れるための作品を提供してくださった陶芸家の方たちの手前もあり、うまく焼けて欲しいと思っていました。
窯の維持すら危うく、温度の上昇についても未知数だというのもご理解いただいた上でのご協力ではありましたが、やはりうまく焼けたほうがいいに決まっていますので。
また、あまりにヒドいと次回からご協力いただけないかもしれませんしね(笑)。

今回は、たまたま窯出しの時にはギャラリーもたくさんいましたし、あまりにヒドい焼き上がりでは悲しい状況になるのではという恐れもありましたが、実験的には何とか成功と言えるくらいの焼き上がりにはなってくれていて、正直ホッとしました。
焼けもそこそこであり、懸念していた酸化で赤くなっている状態にもなっていませんでしたし、まあ、成功と言えるでしょう。

と言いつつ、今回の焼成実験の点数を100点満点ではなく90点にしたのは、作品の出来がそこそこくらいだったからです。
実験として見ると十分成功だとは思うのですが、作品製作としてはやや仕上がりが甘い感じでしたので。
甘いと感じる要素は次の通り。

○焼きが甘い
全体的にもう少し焼きが足りない感じでした。
まあ、後ろの方のものは生焼けになるだろうというのは織り込み済みでしたが、それでも全体的にもう少し焼けて欲しいイメージでした。

○還元が甘い
一応、最後のくすべ焼きにより作品は黒くなってはいますが、芯までは還元がかかっていない感じなのが気になるところ。
また、微妙に赤っぽい風合いも珠洲焼的には、やや違和感があったりも。

○釉が甘い
これは焼きの甘さと関連していますが、一番手前の割れた作品以外はほとんど自然釉の付着が見られません。
珠洲古陶を再現するなら、もう少し欲しいところ。


つまり、焼きや還元が甘く、結果、珠洲焼としてはやや違和感のある出来上がりだったというのがマイナスポイントでした。
しかしながら、これらの要素は窯自体の能力によるものではなく、あくまでも焚き方に問題があると思われ、改善は可能でしょう。
まあ、陶芸の素人である私が偉そうに講釈をたれる立場にはないのですけどね(笑)。


第1回焼成実験を振り返って⑤ 次回に向けて

第2回目の焼成実験がいつ行なわれるかは未定ですが、もし行なわれるならば、今回の反省を踏まえ、何を変えなきゃならないのか考えてみたいと思います。

●薪の用意
今回、薪は製材切端を使用しましたが、ぼぼ生木状態のも多くあり、それらを入れると窯内の温度が急激に下がったり、一度は数百度落ち込むこともあって、そういうのは窯的にも、作品的にもあまり良くないと思われます。
多少の温度の上下は仕方ないとしても、あまり変動がないように焚く努力は必要でしょう。
それには供給される空気の管理も必要ですが、ある程度乾いた燃料を用意する必要があると考えられます。
次回は、やはり生木は避け、極力乾燥している薪等を準備したいですね。

●温度管理
これは、↑の薪のところでも触れましたが、実験中の温度のグラフを見てもらっても分かる通り、燃料投入時に窯内部の温度がかなり乱高下しています。
予定通りの温度に固執するとか、わずかな温度変化に過敏に反応する必要はないとは思いますが、できるだけ短期的な変動が少ないようにしたいですね。
それには薪と空気の管理が重要でしょう。
また、焚き方についても考えてみる必要があるかもしれませんね。

●作品をしっかり焼くこと
今回、作品におついては、結果的には実験としてはある程度満足のいく焼き上がりにはなりましたが、品物の完成度からいくと今一歩だったと思います。
今回は、温度の推移がどうなるかとか窯の維持ができるかとか分からない状態での初窯でしたので、実際作品についてはうまく焼けてくれるともっといいというくらいの感覚だったと思います。
しかし、次回はもっと作品の焼き上がりにこだわる必要があるでしょう。
しっかりした作品を焼き上げることができて初めて、しっかりした窯も作り上げることができたと言えると思いますし、少なくとも中世の珠洲焼と同程度には焼けることを目指すべきなので。
考えられるのは、最高温度を上げることと高温域での焼成時間を延ばすことですが、いずれにしろ焼き方については、結果がどうなるかは別にしても、今回の実験を踏まえると試行錯誤はしやすいでしょう(笑)。

●作品の用意
今回、焼くために入れた作品は30点ほどでした。
当然、全てがうまく焼けることは願ってはいましたが、実験としてはどのへんの品物がどのくらい焼けるのか調べたいって側面がもあったのも事実で、とりあえず今回は満遍なく点々と品物を並べたカタチになりました。
しかし、いろいろな方から、そんなスカスカな状態で焚くのと品物をたくさん詰めて空いたスペースを少なくして焚くのでは、温度の推移や作品の焼け方に大きな違いが出るのではないかという指摘がありました。
言われてみると確かにその通りですし、窯のみならず焼き方の復元も目標である我々の実験では、そのへんのことも考慮しなければならないでしょう。
当時のことを考え、わざわざ棚板を使わない床に作品を並べるスタイルを選択しているわけですし、量的にも当時のようにすべきだと考えられます。
最終的には、品物そのものの大きさ形状から、並べる時の配置まで再現できればいいと思いますが、とりあえず次回はガッツリ品物を並べて実験を行ないたいですね。

とりあえず、今思いつく次回やったほうがいいと思うことは大きくはそれくらいです。
はたして次回はどうなりますことやら。
楽しみです(笑)。


壁の強度について

昨日、窯の修復作業が行われている現場に写真を撮るためだけに行ったのですが、そこで感じたことを書いてみたいと思います。
それは、窯の強度について。

↓写真は、えぐれた壁を埋めたものが焼成時に剥離したものです。
邪魔なので外に運び出したものですが、これがけっこう固く焼き締まっています。
この剥離した部分は、燃焼室の側面部分で一番高温になった箇所。
焼成室のほうの壁は、かなりポロポロで脆い感じなのですが、もう少し温度を上げることができれば、この剥離した部分くらい焼き締まるでしょうし、そうなればけっこう強固な壁になるのではないかと思われます。

材質的に砂が多すぎて強度が足りないのでは?と思っていましたが、うまく全体の壁を焼き締めることができれば、それなりの耐久度の窯ができそうな感じ。
珠洲古窯は耐久度が強かったと学芸員氏が言っていましたが、正直眉唾かもと思っていました(笑)。
でも、ひょっとするとそうなのかもしれないと思えてきたりもしたりして。
まあ、剥離した部分を見ての印象でしかありませんが。

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