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空焚きを振り返って③ 乾燥作業について

空焚きを振り返って② 温度の推移』 において具体的な数字を出して温度を上げれなかった旨書きましたが、今回はそうなった要因と感じたことについて書いてみます。

温度が上げれなかった最大の要因は、単純に乾燥が進まなかったからです。
予定の温度は出していましたが、これは他の同様の実験を参考にしてとりあえず出してみたものでした。
もともと他の実験とは窯の大きさや形状、壁の厚さ、乾燥期間、材質、などいろいろ違うわけで、状況によって焚き方は臨機応変に考えて行くことになっていました。

実は、実験に協力してもらっている陶芸家の方には、「乾燥が進まないうちは温度は上げないほうがいい」 と言われていて、ほぼ乾燥が完了したのを確認するまでは温度は上げないことにしました。
乾燥が終わらないうちに温度を上げてしまうと、窯に対するダメージが大きく、剥落や亀裂、最終的には崩落をまねく危険性が高まるそうです。

結局足掛け4日間の空焚きの間は、窯から上がる水蒸気は収まらず、乾燥を終えることができなかったため、温度を上げることができなかったわけです。
そのため 『空焚きを振り返って① 自己採点』 では、 「100点満点中40点」 と書きました。
目的の半分である温度を上げる作業ができず-50点。
そして乾燥も完了できなかったので-10点、というわけで。

とはいえ、乾燥作業だけでいうと50点満点中40点ということは、100点満点中80点ということになり、これはかなり高得点ということになりますね。
つまり、私的には乾燥作業自体はそれなりに成功したと思っています。
乾燥しきれなかったことは残念ですが、無理をせずじっくり乾燥に専念したのは良かったんじゃないですかね。

ただ反省というか、考えなきゃならないことはいくつかありました。
たとえば自然乾燥の期間について。
もう少し自然乾燥の期間をおけば、同じ空焚き時間でも乾燥は終えられたかもしれず、温度を上げる実験も行えたかもしれません。
逆に、じっくり乾燥焚きすれば自然乾燥を短くしても大丈夫なようなら、乾燥焚き期間を長くとることよって窯作りから焼成実験までの期間を短縮できるかもしれないわけで、一考の価値アリかも?
まあ、今回の実験は中世の窯の復元がメインテーマですので、その当時どういう風に窯が作られていたか推察し、可能性が一番高い方法を選ぶべきではありますが。

それから、空焚き時の温度について。
それなりに順調に乾燥焚きできたとは思いますが、その温度が適正だったかどうか実はよくわかんなかったりします。
なにしろこういう作業をしたことのある人が実験参加者の中にいるわけではありませんので。
陶芸家の人たちも、皆現在使用している窯は耐火レンガ製ですし、土窯に関しては未知の領域です。
と言っても、普段から土と火に深く関わっている方たちのアドバイスはすごく重要なわけですが、あくまでもそれらのアドバイスやなんかを基にして推測し行っているカタチなので、実際にベストな温度でやれたのかはわかりません。
もう少し温度が高くても大丈夫だったのか?
その場合、乾燥にかかる時間は大幅に短縮できるものなのか?
或いは、もう少し低い温度のほうが適正で、今回の温度では窯に負担がかかりすぎたということはないのか?
どうなんでしょうね?

ただ温度に関しては、いいわけも1つ。
これは、 『空焚きを振り返って② 温度の推移』 の補足にもなりますすし、また、温度を上げれなかったもう一つの要因になるのですが、窯内の温度を正確には測れてなかった可能性があります。
実際にはどうだったか証明できないですが、火を焚いている実感としてはもう少し温度は高かったのではないかと思われます。

原因として考えられるのは温度計(熱電対)の長さ。
壁の厚さとほぼ同じ長さの温度計を使用したため、壁の温度に近い数値が出たのではないのかと考えられます。
温度を感知するのは先端部分であり、そこが少し出ていれば大丈夫かと思っていましたが、もう少し出さなければならなかったのかもしれません。

080815-1.png

本番の焼成実験の時には新たに長い熱電対を入手し、それを使用する予定ですので、同様の焚き具合で全く違う数値が出るようであれば、今回の温度推移は実際の窯内の温度を測れていなかったということになるのではないかと思います。
そんなわけで計測された温度が正確ではない疑念もあり、乾燥が進まなかったというのが1番にありましたが、そういう状況で窯内の温度を上げるのは危険だという判断も実はありました。

まあ、温度計の正確な使い方を理解してないことしかり、乾燥にかかる時間を見通せなかったこともしかり、単純に知識や経験のなさが原因の失敗は当然反省すべき点です。
しかし、こればっかりはやってみないとわからないこともありますし、仕方ないかなと思ったりもします。
そこから学び、次に生かせればいいんじゃないかな?
と気楽に考えるのは責任のないものの浅墓な考えですかね(笑)。


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