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温度が上昇しなかったことについての考察

今回は、今回の焼成実験で温度が上がらなかったことについて考察してみます。

今回の実験の目標はよりいい作品を焼くことでしたが、そのために前回より温度を上げることにしていました。
具体的には、焼成室前部で1200℃~1250℃くらいまで上げようとしていたんです。
しかし、結果的にはそれは叶いませんでした。
結局最高で1180℃くらいだったと思います。

前回の実験では、瞬間的には1200℃を超えていましたし、あえて超えないようにセーブしていたくらいでしたから、この点については達成できないとは考えてもいませんでした。
焚いてる最中は、気温や気圧の条件が悪いから?とか焚き物の室が悪いから?とも考えましたが、一番可能性が高いのは焚き方が悪いからだと考えていました。
しかし、焚き方にしても、適当に焚いていた前回とは違い、酸化焼成だとか還元焼成だとかいろいろ考えて焚いていた今回のほうが丁寧だったし、上手に焚けていた気がしていて、ちょっと腑に落ちなかったりもしていたのも事実です。

しかし、本日学芸員氏から違った原因の可能性があるとの指摘がありました。
その原因というのは、ズバリ “水分” !
地面からしみ出てきている水の影響で温度が上がらなかったのではないかというのです。

その根拠は、前回と今回の窯閉塞後の窯内の温度の低下の度合いの違い。
今回は前回と比べ窯内の温度の低下がメッチャ早くて、この原因が床からしみ出ている水なんじゃないかというのです。
つまり、焼成中もしみ出る水の影響で温度が上昇しなかったのではないかとのこと。
これは、かなり当たっているのではないかと思います。

↓写真は昨日撮影したものですが、窯前方のあたりでは地下からの水が切れていないのがよくわかります。
特に、焚き口の写真は、下のほうが濡れているのを見ると、今尚水が出てきていることがうかがえます。
前回は全て燃えきっていたオキが、今回は消し炭として大量に残っていたのもこのせいなのかもしれません。
もちろん、窯内部の温度低下率もオキの残り具合も、前回との気温の差や、最後に入れた雑木の質や量の差とも考えられなくもないですが、しみ出る水分の影響と考えるほうが自然なんじゃないでしょうか?

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081209-03.jpg

実は、前回の実験時にある陶芸家の方からそのやり方では温度が上がらないという指摘をいただいていました。
その方は土窯ではないでしょうが、地面に直接穴窯を構築したようで、その窯では温度が上げれなかったとのこと。
地下水の影響を受けるからとのことでしたが、正に今回そんな感じ。
前回は天候にも恵まれ、水の影響をほとんど受けることなく焼成することができたため、この点について意識することはありませんでしたし、そういう指摘もあまり気に留めていませんでした。

考えてみると、昨年の失敗を振り返った時に炭窯との違いについて考えてみましたが、そこで炭窯では下の地盤と縁切りするということをしていたことが思い出されます。
具体的には、床に丸太を並べ、その上に粘土を貼るとのこと。
これは恐らく床からしみ出る水分対策ということなのでしょう。
ちなみに、前述の陶芸家の方は床に鉄板を敷いて焼成を行っているとのことでした。

また、今回の窯は、実際に発掘された 『寺家クロバタケ3号窯』 を復元したものですが、そのモデルとなる 『寺家クロバタケ3号窯』 には、窯内の床に暗渠状に排水溝らしきものがあったとのこと。
今回、復元に際し、そこまで忠実に復元する必要もないだろうとのことで、それは作りませんでしたが。
しかし、そういう構造になっていたということは、その窯でも水の影響を考慮していたことになりますし、やはり水に対しては神経質にならないといけないのかもしれませんね。

今回の件で感じたのは、窯を作るにも水の影響を受けないような立地条件を考えなきゃならないということと、窯焚きするにしても時期や天候をよく考えなきゃならないなということです。
昔の人だって、 『寺家クロバタケ3号窯』 の暗渠を見ても分かる通り、水による焼成への影響は認知していたでしょうし、特に珠洲焼のように他地方から技術を伝播されたカタチのものでは、そのへんのノウハウもあったんだろうと考えられます。

というわけで、今回の温度を上げれなかったことの原因は水の影響であったろうと考えられます。
次回の実験、そして、復元への考え方として、水対策は重要なポイントだと思われます。


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